ヴェジタブル・アイヴォリーのボタンは安価な素材であるのでシンプルな加工も多いが、なかには、模様や文字、年代やユニフォームのサイン章を浮き出したり、彫りを施す、染色を工夫する、ステンシルや他の素材と組み合わせるなど、手間をかけたボタンも数多く製造されている。都市とテイラー名入のこの時代のボタンは、時間と空間の証人でもある。
ブラックに染色して、洗練の幾何文を浮き出した正装用ータキシード用のボタンなどもある。プラスティックの時代とは異なり、デザインから加工のすべてが職人の仕事であった。
普及品ボタンはカードやボックス入りで広く販売された。最後はその染色見本。