N.A. Horn, bone 1-3

ホーンやボーンなどの素材は紳士服の定番であり現代から考えるとあまり変化はないように思われるが、1800年代にはウエストコート用の付け替えボタンという男性用装飾ボタンの分野もあり、また、1900年代前半まではカフリンクス用などの需要もあって男性服のボタン自体の意味がかなり現代とは異なっていた。

天然プラスティックと考えられることもあるように、これらは素材そのままではなく、熱で変形させたり染色やスタンプ加工を施したり、ホーンやヒズメを粉砕し接着剤でプレスしたコンポジション素材などは1800年代の後半、プラスティックの登場前から既に開発されてきている。また1960-70年代には紳士既製服ボタンへのプラスティク導入をいち早く図るなど、実際は技術革新という意味で変化しつづけてきた分野である。