FB Embroidery and fiber works 1

刺繍などの手仕事を施した贅沢なボタンは、ヨーロッパの宮廷で1700年代からの伝統があり、特にフランスでは国家による職人ギルドの保護政策などもあった。産業革命以降にはそれらの普及版とでもいうべきレベルのボタンが広く求められ、男性用は激減しほぼ女性用となった。(着飾るよりは禁欲的な男性服が近代社会では知的であるとされ、以降男性服はイギリスが主流となる)。使用された古い布・糸ボタンの保存は難しく、へたると修理されるなど時代の特定は難しい。はじめの5け、宮廷文化の影響と憧れが感じられるボタン。 香水を仕込むための布のボタンなどもあった。

13け目、1900年代のはじめのメタル糸、東欧(アルバニア?ハプスブルグ文化圏)などで軍服の装飾パーツとして使用されたらしい。ことさらに華美な刺繍や重いメタル糸多用は女性用ではなく、軍服や男子礼服の可能性も考えるべきであろう。黒糸ボタンは1800年代後半からの女性服用、ヴィクトリア朝の流行もあり色という意味では1900年代初頭まで黒が全盛であった。これらすべてのクラシックなボタンが手仕事によるということではなく、半工業製品としての側面も忘れてはならない。

最後のくるみボタン6けは、モードではない服への遊び心をかんじさせるアメリカのボタン。